うわのそら

感想とか独り言とか。情緒はいつだって行方不明。

guizillen「ギジレン島 最後の7日間」観劇

 

 

やあやあ。

半年ぶりにはてなブログを開いております。案の定、すぐ放置しちゃいましたね。てへぺろ

 

実は「2019年をあーだこーだ振り返る年末ブログ的なものを書くかー」なんて思っていたんですけど、とある島について纏めたくなったので、こうして筆・・・ではなく指を走らせております。

 

その「とある島」というのがこちら。

 

 

ギジレン5さい 「ギジレン島 最後の7日間」

ギジレン、全滅。


環境汚染、異常気象、超地殻変動ガンマ線バースト、すごい酸性雨、そして降り注ぐ流星群……あらゆる天災が地球を襲い、人類はほとんど滅び去った。


「ギジレン島」

この小さな島に暮らすわずかな人々だけが、最後の生き残りだった。

しかし7日後、太陽が地球を飲み込み、人類はついに歴史の結末を迎える。


滅亡を目前に、島民たちは案外穏やかに過ごしていた。

今さら奪っても、傷つけても、だれも助からないし。

あとはどう後味よく死ぬか、それだけが問題だ。


誰も助からない終末もの。

完膚なきまでに滅びつくす、ぼくたちの最後の思い出づくり。

ギジレン5さい 特設ページ ギジレン島最後の7日間 より

劇団様のサイトはこちら guizillen official web site

 

 

 

島のお話の前に少し。

 

劇団guizillenさま5周年ということで、年末年始の1ヶ月間、劇場を独占してオープニングセレモニーや新作公演、演劇祭、年越しイベント、年明けには再演作品・・・と盛り沢山な祭を開催されております。

ギジレンさんのお話は友人たちからいろいろ伺っていて「(いい意味で)やべえ劇団なんだな・・・」と思っていました。

小劇場界隈初心者の私にだって分かるよ、年末年始の慌ただしい時期に1ヶ月劇場を借りることの意味。頭おかしい。 ※いい意味で

 

そしてオープニングセレモニーで初ギジレン。初レン。

ギジレン未履修の私が周年祝いのオープニングセレモニーに飛び込んで楽しめるのか?とか、にわか無知野郎が行っていいのか?とか。不安はあったけど、好きな役者さんも出演されるし、ギジレン推しの友人もいるし、りっくん(ギジレン劇団員の末安陸さん)気になってるし、行こう!と決心しました。

 

 

オープニングセレモニー観た私「行ってよかった!!」

 

 

ギジレンファンの方はもちろん、ギジレン初心者にも分かりやすく、ギジレンの軌跡を魅力満載でお届けして下さいました。

・・・というと綺麗に聞こえるでしょう。いや、紛れもなく事実ではあるんだけど、劇団員(全員男)の役を違う役者さん(全員女)が演じる時点でちょっとよく分からないですよね。女の子と振り返るギジレンの歴史、通称おふレン。あ、劇団員の方々ももちろん出演されます。そして劇団員役の女の子たち。

 

観る前の私「どういうことなの・・・・・・」

 

でもね、それが分かりやすく(分かりやすく・・・?)観ていて違和感なく(違和感なく・・・?)楽しめたんですよ。観れば分かる。ちゃんと理由が分かる。

そのおふレン以外にも、プログラムがいくつかあったのですが・・・。


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スクショで失礼します。

いや、もう何を観させられるのか分からん。でも観れば分かるんだよなあ。

オープニングセレモニー観れなかった人、後悔するだろ!しやがれ!私はオープニングセレモニー観たもんねー!みたいな気持ちになってしまいました。初レンなのにイキるオタク。

 


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オープニングセレモニー限定のラバーバンドが配布されたのですが、これでマウントとれるとの事なので、今後マウントとっていこうと思います。ドヤアアア。

 

 

 

そんなこんなで、オープニングセレモニーを観て、まんまと「りっくん・・・・・・」となってしまいました。りっくんはギジレンの推しかもしれんし、94年組を推していくのかもしれん。まだ沼には落ちてない。

 

もっと内容や役者さんのことを掘り下げてお話したいのですが、また次の機会に。あ、でも、これだけ。

 

みくにんこと井本みくにさんが凄かった。マジで。

 

さて、オープニングセレモニーの次は冒頭で紹介した「ギジレン島 最後の7日間」の公演に突入します。新作公演とのこと。(やっと本題に入れた・・・)

ギジレン島はダブルキャストで構成されていて、どちらにも好きな役者さんがいらっしゃったので「どっちも観るしかねえ!」とワクワクしましたね。

最初は楽日の2ステ(マチネB班 ソワレA班)を観劇予定としていました。初日らへんに観たら軽率に増やしかねんからね。無闇に増やすんじゃないよ、と。

 

私「りっくんのお芝居が観たい早く観たい楽まで待てない無理(ポチッ」

 

・・・?増えてた・・・🤔

 

 

沼には落ちてません。まだ。たぶん。きっと。おちてないよ(震え声)

 

りっくんが出演されるのはB班ということで気付いたらB島に入島していたのですが、B観たらA観たくなるじゃないですか。

 

 

・・・・・・増えてた・・・・・・・・・・・・。

 

 

🤔?

 

とまあ、予定よりも早く両島に行ってきたので、千秋楽前に感想を書き殴りたくなった次第でございます。千秋楽までに書き終わんのかなコレ。

 

 

※以下、盛大なネタバレ及び、主観的感想が多く含まれます。ご了承くださいませ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まず、AとBの違いはさておき、全体的な感想を。

 

あらすじを読んだ時、正直「ぶっっっ飛んだ設定だな!!!?」ってちょっとだけ苦笑しちゃいました。

ありとあらゆる事が重なって地球滅亡って、おまw ・・・みたいな。すみません。

オープニングセレモニーが面白かったから「面白くなかったらどうしよう」って不安は無かったんだけど、なんていうのかな、“滅亡”が浅薄だったら嫌だな、とは思ってた。

だから、冒頭の流星群が北海道を壊すシーンやアメリカの下りに重みがあって良かった。説得力があって「ああ、本当に滅ぶんだな・・・」と思えました。

そして流星群が落ちた時の演出がすごい好き。演劇〜!って感じの。アバババ。

ただ、閃光の照明が目に優しくないので、点滅も含めてアナウンスして頂けたら嬉しかったかも。強い光の点滅が駄目な人もいるので・・・。

 

たつみさんの前説もとても良いよね。堅っ苦しくなくて、でも思いやりの大切さをきちんと伝えてくれる。そして面白い。

こういう滲み出る人柄もギジレンさんの良さなんだなあ、なんて、なんとなく分かった気がします。

 

 

 

世界各国が終わりを迎え、日本の各所も終わりを迎え、残されたのはギジレン島のみ。滅亡まで、あと7日。

最期に残された島の人々の、滅亡までの過ごし方を描いている作品。観劇した帰り道は思い返しながらシンプルに、

 

人が死ぬって、なんなんだろうなあ。

 

・・・って思いました。それと同時に、

 

みんな、みんな生きてるんだなあ。

 

・・・って思いました。

 

ひとりひとりが、それぞれの、その人たちなりの理由と意味をもって7日間を過ごしていく。ただ、それだけ。

きっと今リアルに生きている私達とそんなに変わらないんだろうなあ。

期限は分からないけど、いつか死ぬのは分かってるわけだし。逆に、事故とかで突然死ぬかもしれないし、唐突に余命宣告されるかもしれない。そう考えると、滅亡まであと7日、と突き付けられた彼らと大差ないのかな。いや、あるか。

でも、例え「あと7日で地球が滅びます!」って運命が決まったとしても、ギジレン島以外の場所みたいに壊されるかもしれない。地球が滅ぶその瞬間まで生き残れるとは限らなくない?たまたま最期まで残ったのがギジレン島だったってだけで。

そのギジレン島だってもしかしたら北海道の代わりに滅んでたかもしれないしさ。

 

 

・・・とか、考え始めたらキリがないので、登場人物たちにスポットを当てていきますね!!!ひぃあうぃごっ!!!

 

 

 

 

んーーーと、ここからはAとBの差も含めながら語ります。

便宜上で役名はA班寄り、述べる役(役者さん)のお名前に偏りが出るかと思いますがご了承頂けますと幸いです・・・😭

 

まず全体を通した雰囲気が全然ちがう。話には聞いていたけどビックリした。

一部がダブルキャスト・・・ではなく、全員ガラッと変わるからある意味必然なのかもしれないけれど、同じ脚本でこうも変わるか!って。

Twitterでも述べたんですが、A島が凪だとしたらB島は荒波。A島の人達は大人の滅びを魅せてくれて、B島の人達は波乱万丈な滅びを魅せてくれたような印象でした。それぞれがそれぞれの良さを持っている。

 

同じ役でも役者さんによって受ける印象が違った部分はありますが、ほんと苦手なタイプと共感できるタイプと推せるタイプと・・・様々な人達がいました。だからこそ、リアルに感じたのかも。

 

 

 

最期に思い出作りがしたい!ちょうど合唱コンクールやる予定だったじゃん!やろうよ!合唱コン!やろーよー!!!

野球に生きてきた俺は野球で報われたい!俺は!みんなと!満足のいく野球が!したい!!!

 

こう叫んでは周りを巻き込む、我を貫くタイプ。マジで苦手。

うるせえ!!!知るか!!!って叫び返してやろうかと思ってしまった。笑

でも、気持ちは理解できるよ。むしろ私にはそういう熱意みたいなものがあまり無いし、学生時代はひたすら陰キャだったので、合唱コンの女子高生たちの青春は純粋に羨ましかった。・・・が、野球部エースとは仲良くなれないかな!すまん!

 

あれだけ元気にわっちゃわっちゃ騒いでいたやないさん、ラストの合唱シーンはあかん。上手く言えないけど、あかん。涙腺があかん。そもそもこの役、あかんよな(語彙力)

やないさんらしいパワフルなお芝居は観ていて気持ちがいいし、なんか元気を貰えるなあって思います。

あと、ギャルもどちらかと言ったら苦手なんですけど、A島のヒガちゃんがバリクソ可愛い。ドタイプ。守ってあげたい。守ってあげたい!!

 

そして女子高生のキャラでタイプなのはミホ(マイ)。大人びていて落ち着いていて。冷めているようにも見えるけど、そうじゃない。

どこかなんとなく、スっと何事にも冷める瞬間の自分に重ねる部分もあって「ダメだ・・・なんか泣きそうだ・・・」のとこブワッて泣きそうになる。好き。

彼氏も、彼氏との関係も好きで、最後に2人がケジメをつけるシーンは「あああああああああ」って切ない気持ちでいっぱいになって泣いてしまう。ほんと、別れるべきじゃなかった・・・。ぐすぐす。

 

あとな、アキちゃんな。腹筋に見惚れてました。

 

・・・というのは冗談(いやでもマジでめちゃめちゃ綺麗だったかんな!!!)で、この子もどことなく気持ちが分かるんだよな。分かんないんだよね、なんでそうしたのかとか。人を刺した理由も「なんとなく、なんだろうな」って思ってたらまさしくそれで、上手く言えないけど、よく分かんないという気持ちが分かる。何言ってるんだろ。

そして何と言っても、

 

「・・・うそつき」

 

って、なんとも言えない泣き笑いのような表情で呟くアキちゃんが本当に本当に綺麗で、あの瞬間、彼女の上から光が射した気がしました。たぶん、席からの角度と照明の加減もあるだろうけど、きっとそれだけじゃない。

A島観たあとは完全におうみさんの女になってしまった。

 

でもって、幼馴染カップルもどちゃくそ好きなんだよな〜!

個人的に黒岩さんがスタイルもお芝居も好みで

、そういった意味ではB島の幼馴染の方がときめきました。

この子は幼馴染の為なら何でもするんだろうな・・・ヤンデレルートもありそうだな・・・みたいな、そんな狂気っぽさをちょっと感じて好きだった。すみません私なりに褒めてます。

 

ヤマ先とイチカ(ゆきか)もなあ、良いよなあ。

特にイチカさんの癖の強さ。めっちゃ好き。最初のヤマ先が1人で授業してるところに訪れるシーンめちゃめちゃ笑った。笑

イチカさんの色っぽい“好き”も、ゆきかさんの本気さが伝わる“好き”も、どっちも好きだなあ。

 

というか、もはやカップル勢がそれぞれ良い。

付き合い始めたあの2人もほっこりする。かわいい。彼氏の家でのくだりは、あかん。個人的に、ああいうメンタル的な話に母親という存在が絡んでくるのに弱いんですが、このお母さんがまためちゃめちゃツボで、なんなら一番好きってくらい好きだった。私は男の人が演じる母親に弱いのかもしれない。

だから、ここのシーンは間違いなく泣く。

お父さんは両班いい加減にして欲しい(褒めてる)

 

 

 

あとは〜オッサンたち。

普段はああいった地元密着系?のオッサンたちに馴染みはないのですが、好きだったなあ。

中でもよっちゃん(ケンちゃん)が好きでしたね。静かなオッサンかと思えば、ちょっと大袈裟に熱くなっちゃうとことか「わかる〜〜〜」ってなってた。笑

あんな終末を待つ日々の中で変わらず店あけて明るくお酒を振る舞ってる馴染みの居酒屋さんがあったらそりゃ泣くよ!なんで店あけてんだよって泣いちゃうよ!借金は背負ってないけど!

さすがにあそこまでクズofクズではない。

 

大人がアンパンマンの歌で熱くなって泣いちゃうのもいい〜。オッサンたち良いぞ〜!

オープニングセレモニーでも思ったんですが、依乃さんかっこよくないですか?渋くて、なんかカッコいい。

あと片腹さんもカッコいいよね。なんだろう、オッサンたちのかっこよさは「イケメン!」って感じのやつじゃなくて、中身や纏う雰囲気がかっこいい。

そもそもオッサン好きなんすよ。かっこいいオッサン、イケおじ、大好き!

 

居酒屋の女将さんも素敵だった〜。ほんと素敵。さららさんもなおさんも、どっちも好きだった。

そして私は喫煙姿フェチなので、裏口で煙草吸うところ最&高。煙草持つ手、煙を吹く仕草、めっちゃ見てた。

舞台作品とかでたまに見かけるあの・・・煙草じゃない煙草(語彙力)ってなんなん?どういう仕組み?手品?気になる。

妹は・・・なんとも言えないかな。すごく「子供だな」とは思ったし、ああいう己の感情任せに暴走する中身が子供っぽいキャラって二次元にもよくいるけど、嫌いじゃないんだよね。でも、近くにいたら殴りたくなるかも。

「あたしの気が済まないんだよ」って言うセリフは好きだった。清々しいまでの主観的主張。ああやって“自分”の気持ちだけで強く行動が出来る点はちょっとだけ羨ましい。

 

 

そして一番推せるのが政治家の息子ですね。川上くんと末安くん。

りっくんがどうとかいう訳ではなく、いやごめんそれもちょっとあるけど、単純にキャラとして推せるんすわ。

親が敷いたレールを歩いてきて、勉強勉強勉強。

我慢して努力して積み上げてきたものが、理不尽な理由により全て無になる。「俺の人生なんだったんだ」って思い悩んで、でも友達いないから相談出来る相手もいなくて、傍に居てくれるじいやにもキツく当たって。

 

この子が一番幼かったと思う。

やり場のない気持ちの吐き出し方が分からなくて、ヤケになって人を傷付けようとしちゃう。でも、そんな勇気は無い。口だけだったけど本当に通り魔が出没して触発されて行動に移してしまう。

 

「おまえは本当にバカだな・・・!」って愛を込めて抱きしめてあげたくなるような子だった。

 

 

 

 

 

 

やばいめっちゃ恥ずかしいこと言ってる気がする。

 

まあいいや。

あの子みたいに勉強できるバカが好きなんですよね。頭良いのにちょっとズレてる。残念なイケメンが好きです。

 

で、よっちゃん(ケンちゃん)たちと出会って、彼の世界が変わる。

彼が自分の事を語るシーンもしんどいofしんどいよね。ほんと、殺さなくてよかったよ・・・。

あとこの子はすごく純粋なんだと思う。みんなと出会ってからのピュアな姿もハ〜〜〜推せる。かわいい。

 

そして、川上献心さん。お名前は聞いたことあったんですけど、拝見したことはなくて。

実は先日、中野で某うみさんと「あ〜ギジレン!献心出てるのどっちだっけ」みたいな話をしたので「この方が!噂の!献心さん!」って観てました。笑

情緒不安定な感じ良かった〜。りっくんとはまた違う坊っちゃま感があって良かった。

坊っちゃまは推せる。

 

で、坊っちゃまとじいやのコンビがめちゃめちゃ好きなんですよ。主従関係バンザイ。

だからこそ、あの、ドーナツのくだりが・・・観たかった・・・ッ。

もちろん、完成されたものが全てではあるし、作り手の方々が良しとして(もしくは苦渋の決断で)そうなったのは百も承知なんですが、一観客として率直に言うと、観たかった。

あのシーンがあったら多分2回目でめっちゃ泣く。

 

 

 

 

 

 

 

マジで語り出したら止まらんので、そろそろまとめたいと思うんですが、生きるってなんだろうね。

自分が同じ状況になった時、どうするだろうって考えるけど、どうするのかな。

特に叶えたい夢っていうのも無いし、小さな夢はそれなりにあるけど、本気で行動に移せるかどうか。

私は自分に自信がないし、自分の好きなもの最優先だし、マイペースだし、ネガティブだし、なんとなく生きてるだけで大層な願望も無いからなあ。

でも、そういうことを考えながら、ほんの少しだけ、日常を大切に、大事にして生きてみようかな。なんて思う。

 

 

人は!変われる!

 

 

このセリフも勇気を貰えました。

 

島の千秋楽も、その先に待っているイベントも、皆さまが怪我なく思いっきり楽しめますように。

 

土木座行きます!!!